つなぐ。【リンクナースについて考える会】

褥瘡予防対策を講じる「褥瘡管理リンクナース」

褥瘡予防対策を講じる「褥瘡管理リンクナース」

所属する部署

褥瘡管理リンクナースは褥瘡対策チームに所属します。褥瘡とは、患者がベッドに寝たきりかつ、自力で姿勢を変えられない場合に、長時間同じ部位が圧迫されることで血が滞留して生じる傷のことです。別名「床ずれ」と呼ばれます。褥瘡の発生リスクが高い患者に対して予防対策を行い、すでに褥瘡を発症している患者に対しては状態が悪化しないようにケアを実施します。また、再発予防のための取り組みを行い、環境整備に努めます。

褥瘡管理リンクナースの役割

褥瘡保有者に対する回診の際に、医師の診療補助を行います。担当看護師に褥瘡処置の方法を指導し、経過確認と情報共有を行います。回診修了後は使用する被覆剤などを検討し、病棟の看護師にその内容を伝えます。褥瘡管理リンクナースの目標は「褥瘡発生率0%」です。
病棟の看護師は患者の皮膚を観察し、褥瘡を早期に発見しなければなりません。そのために医師と協働で診療計画書を作成し、褥瘡の発生リスクに対するアセスメントを行います。具体的な業務内容は「患者の状態に応じた耐圧分散用具の購入」「体位交換・スキンケア・栄養状態の調整」「洗浄・外用薬使用・ガーゼ交換」「診療計画書の作成・アセスメントの実施」「退院する患者のケア内容の記録」などです。

取得しておきたい資格

褥瘡管理リンクナースを目指す人は「皮膚・排泄ケア認定看護師」の取得を目指しましょう。褥瘡などに関する専門的な知識を有する者に与えられる認定資格です。高齢化が進む日本において、褥瘡管理のニーズは年々高まっています。病棟だけでなく、介護分野や訪問診療などの現場でも役に立つ資格です。
認定看護師の資格を取得するためには看護師として5年以上の実務経験が必要です。その上で、日本看護協会が定めた研修に参加しなければなりません。研修では810時間のカリキュラムが定められており、皮膚・排泄ケアの演習や実習を積んで専門的な知識を学びます。認定看護師の試験は年に1回実施されており、受験者は書類選考を経た後に筆記試験を受けます。試験合格率は毎年高い水準を維持していますが、資格取得後は5年ごとに更新が必要です。

皮膚・排泄ケア認定看護師の仕事

週1回程度のペースで褥瘡が見られる患者、あるいは褥瘡の発生リスクが高い患者を対象に見回りを行い、病棟のスタッフと連携しながら皮膚の状態を確認します。状態に応じた褥瘡処置を施し、担当看護師に対して褥瘡対策のための肌の保湿や、負担軽減を目的とした体位変換の方法などの具体的な指導・提案を行います。

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